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【サブカルさーふぃん】マンガ 空知英秋作『銀魂』(集英社)
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■オタク的土壌の…
一般世間では「マンガ文化=オタク文化」とされているときがあるが、それは違う。同じ漫画で、広く読まれている人気作でも、オタク文化つまり好きなもの同士のテーマパーク的位置になりやすいものと、そうでないものがある。いま少年ジャンプ(集英社)で人気の空知英秋作『銀魂』はオタク的土壌になり得ている漫画の一つである。
まず、現実の歴史から分岐した並行世界が舞台だということ。この世界は江戸時代のままなのに、外国ではなく宇宙からの来訪者によって制圧状態にある。街にはコンビニもある。時代考証なんかは無視。ロボットもいれば怪獣もいて、侍もいる。チャイナ服の少女もいる。つまり世界自体がコスプレなのだ。
そこに新撰組のような、挫折した剣士たちがいる。今の世界は自分たちのものではない。かといって真正面から立ち向かうこともあきらめている。そんな世界でどう生きればいいのかという個々の問題が描かれる。基本的にはエピソード集で、ゲストが中心になる回も多い。大きな話ではなく小ネタの方がいきる。
時折挟まれる作者のコメントがどこか捨てばちな口調なのも、若い読者との仲間意識を強めているのではないか。オリジナリティーなんかない時代に、「おれもなんとかやってるんだから、お前らもくじけるな」というメッセージに聞こえる。(評論家 切通理作)

