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【アニメ】出崎統監督の新作、きょうから放映
「あしたのジョー」で監督デビュー。「ガンバの冒険」「ベルサイユのばら」…。原作を大胆に解釈し、インパクトある劇画調の演出を武器に、アニメ史に残る傑作を生み出してきた出崎統(おさむ)監督(64)が新たに挑んだハリウッド映画のアニメ化作品「ウルトラヴァイオレット コード044」が7月1日から有料CS局のアニマックスで、BS11では12日から始まる。(草下健夫)
アニメ「ウルトラヴァイオレット−」は映画作品の60年後を舞台にしたオリジナルストーリーで全12話。主人公は、遺伝子操作で驚異の戦闘能力を得たクローン「044」。彼女は政府から、吸血鬼軍団「ファージ」を殲滅(せんめつ)するよう指示を受けるが、命令に背き、政府からも命を狙われながら決戦に臨む。
「自分で結末が見えちゃうと、描けなくなる。逆に“おれはこう思ってるのに、こいつ(登場人物)が言うこと聞かねぇ”って時、わくわくする。ドラマ設定がそいつのために壊されると、一番面白い」
“予定調和”ではなく、ある意味予想外の展開でドラマを求めて来た出崎監督。今回の作品では、「クローンという差別された存在が、殺し屋という罪を背負ってどう生きるか」。そのリアリティーに力点を置いた。
映画と手塚治虫の漫画に浸って育った。高卒で電機メーカーに就職したが、描く仕事を求め転職。間もなく、鉄腕アトムのアニメ第1作の制作に関わり、「これ映画だ」と興奮。「死ぬほど見てきた映画の何かを、自分も生み出したい」との思いでアニメづくりを続けてきた。
今も絵コンテ(物語の流れを漫画のようにコマ割りして描く作業)の多くを自身がこなす。
「語る人が何人もいたら、当たり障りのない形にしかならない。深いことは、一対一で対峙しないと伝わらない」
創作スタイルもあしたのジョーのように闘争本能むき出し。そんな監督の入魂の作品が注目される。

