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【サブカルさーふぃん】マンガ 「キャンディーの色は赤。」
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■イラストとエッセーのコラボ
魚喃(なななん)キリコは恋を描く漫画家として、抜きんでた存在だ。少女漫画の出身ではなく、『ガロ』でデビューしてから『Hanako』に連載、女性向けフリーエイジコミックの第一人者となる。話は失恋モノだが、絵の冷たくシャープな線と、デザイナー的ともいえるコマ運びのセンスはひとつのモードと化している。単行本はカッコ良く、ファッション誌とともに持ち歩きたい気にさせる。
最新刊は『キャンディーの色は赤。』(祥伝社)という題名に、表紙には赤い血痕。切なさと痛々しさが予感される。静止しているようなカット。女性のモノローグとともに描き出される世界は、心象風景そのもののように断片的に切り取られている。ときには字だけが見開きいっぱいに展開され、「ヘドが出るほどきったねぇ」など、思わず走り書きしたかのような、男性への恨みがつづられもする。
漫画というよりは、イラストとエッセーのコラボレーションとでもいうべきか。
「あたしは好きな場所しか好きじゃないし、好きなヒトしか好きじゃない」。恋をしているときの相手との一体感は過去となった。失恋とともに、恋をした自分が終わってしまう。否、終わらせる。そして「自分の過去をざまァみろ」と思う。バラバラになった自分をつなぎとめる1冊なのかもしれない。(評論家・切通理作)

