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【インタビュー】声優・山本麻里安 アニメの枠超え飛躍 (2/3ページ)
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アニメのキャラといっても、つきつめればセルに描かれた2次元の絵に過ぎない。なのに、まるで生きているかのように性格を持ち、笑い、悩み、怒る。キャラに命を吹き込んでいる声優という存在を強く意識するようになった。
「セーラームーンに会えるかな」。そんな無邪気な動機で高校進学後、声優の養成所に入ることを決意。父親に「ママ、反対するかな?」と相談すると「いいじゃん、こっそり行っちゃえ」と背中を押してくれた。
初仕事は、ピノキオをモチーフにしたゲームのキャラクターの声。が、緊張のあまり固くなり、「もう駄目、無理です」とマネジャーの前で号泣した。発売されたゲームも、恥ずかしくてできなかった。
あこがれの先輩たちと一緒に仕事をする。夢だったはずが、逆に萎縮(いしゅく)してしまい、自分の持ち味を出せなかった。そんな時、ラジオ番組で共演した大先輩が声をかけてくれた。
「同じ作品で役をもらったのだから、先輩も後輩もない。私もあなたに負けちゃいけないし、あなたも私に負けちゃいけない」。そのひとことでふっきれた。
「役者って、日常生活に無駄がない。たとえ落ち込んだときでも、落ち込む演技のことを考える」。映画館でぼろぼろ泣いたときにも、「感動した気持ちは今しか分からない」と、映画が終わるやトイレに駆け込み、鏡で自分の表情を研究する。演じるとは、どういうことか。それに気づいたプロの声優に、悩み多い少女の面影は、もうない。
「麻里安ちゃんの声を聞いて、元気になれました」。そんなファンレターが何よりの励み。アニメに元気づけられた中学生の自分自身が自然と重なる。
「夢を与えられるってすてき」。“セーラームーンの子供”は、魔法の声で多くの人に夢を与え続けるだろう(文・草下健夫)



