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「漫画の道に不可能ない」漫画家・萩尾望都語る (2/2ページ)
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少年・少女・青年と舞台を選ばず活躍した手塚さんに「漫画は何でも出来る」と知った。だから萩尾さんが描くジャンルも実に多彩。「トーマの心臓」や「ポーの一族」で耽美(たんび)的な世界を創造し、ファンを子供から男女を問わない青年層へと広げた。光瀬龍原作の「百億の昼と千億の夜」や火星を舞台にした「スター・レッド」でSFファンをつかんだ。
01年に完結した「残酷な神が支配する」では、児童虐待やドラッグ、同性愛など社会や家庭が抱える問題を描き上げた。この作品は、手塚さんの偉績を記念して97年に創設された「手塚治虫文化賞」の第1回目で「マンガ優秀賞」を受賞。「手塚先生に励ましていただいた気持ち」と喜んだ。
来年がデビュー40周年。手塚さんが89年に没して20年目という節目の年でもある。「目も悪いし手もけんしょう炎でいつまで描けるか」と吐露するが、「ここではないどこか」と名付けられたシリーズでは、すこし不思議な日常をテーマにした短編を、斬新な技法も採り入れ描いていて、衰えは見えない。
「漫画の道に不可能はない」
手塚さんを目指した萩尾さんに刺激され、デビューした後進の漫画家たちを驚かせ、引き離すような作品の創造も、決して不可能ではない。(谷口隆一)
■萩尾望都(はぎお・もと) 69年「ルルとミミ」が「なかよし」夏休み増刊号に掲載されてデビュー。福岡県から上京。76年「ポーの一族」「11人いる!」で小学館漫画賞受賞、80年「スター・レッド」と83年「銀の三角」でSFファンが選ぶ星雲賞受賞、97年「残酷な神が支配する」で手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞、06年「バルバラ異界」で日本SF大賞受賞。

