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隠れた欧州アニメの魅力…ジブリ美術館館長語る

2007.9.25 02:28
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 ■「キャラ、世界観、物語がすてき」

 日本アニメ界の巨匠、高畑勲、宮崎駿両監督らが認めた秀作などを紹介する「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」。大阪のシネ・ヌーヴォで公開中のミッシェル・オスロ監督の仏映画「アズールとアスマール」と、アレクサンドル・ペトロフ監督の露映画「春のめざめ」も、その一環だ。「ハリウッドに隠れた名作も知ってほしい」と話す中島清文館長(44)に、両作品の魅力を語ってもらった。(福本剛)

 アラビア人の乳母に兄弟のように育てられた、青い瞳のアズールと黒い瞳のアスマール。出だしから人種や民族、文化の隔たりを示す「アズール−」に対し、中島館長は「2人の友情と冒険、成長を描きながら、異文化が分かり合う大切さというテーマがきっちり流れている」と絶賛する。

 偏見や差別に悩みながら、理解しあい、協力して妖精を探し出そうとする2人の冒険がほほえましい。また、途中に登場するシャムスサバ姫や物ごいのクラプーらも魅力的で、最後のクライマックスに生きてくるのだ。

 中島館長が特に心を打たれたのは、乳母が「私は人の2倍、ものごとを知っています」というセリフ。「両方知ることで的確な判断ができ、何事もうまくいくという考えが素晴らしい。ラストのダンスシーンも、青い目と黒い目、老人と娘、富豪と貧しい人が踊り合う。異文化が手をとり、世代や貧富、男女差を乗り越えた融合を表す印象的な場面だ」と話す。

 一方、「春のめざめ」は、16歳の少年が、同年代と25歳という2人の女性に恋して起こる甘く切ない思春期の物語。

 アクリル板に描いた絵を消したり足したりして映像をつくる「ガラス絵手法」が効果的。中島館長も「淡い色合いや浮遊感覚が、揺れ動く少年の恋心をうまく表している」。ツルゲーネフの「初恋」など、ロシア色満載の“小道具”も粋だ。

 「(両作品とも)アニメの3要素というキャラ、世界観、物語がすてきだ。見比べるのも、楽しいだろう」。同ライブラリーでは、今後も年3回程度配給していく方針。

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