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丸いスクリーンは360度 プラネタリウムでアニメ映画や人形劇
プラネタリウム上映館で、見ごたえあるアニメ映画やミュージカルの公開が相次いでいる。
日本科学未来館(東京都江東区)は11日、地球と宇宙ステーションをつなぐ「宇宙エレベータ」を題材にした新感覚のアニメ映画の上映を開始。また、コニカミノルタプラネタリウム(東京都千代田区)は、操り人形とプラネタリウムを組み合わせたミュージカル「みつばちマーヤの冒険」を11月から公演する。ともに半球型の大きなスクリーンを生かした演出が人気を呼びそうだ。
科学未来館が、6階の「ドームシアターガイア」で公開したのは全天周映画「宇宙エレベータ 〜科学者の夢みる未来〜」。「宇宙エレベータ」とは、地球から約3万6000キロメートル離れた静止軌道上まで伸びた新輸送システム。ロケットより安全、低コストでの運搬が可能といわれ、米航空宇宙局(NASA)などで研究されている。実現すれば、宇宙での生活や観光も夢ではなくなる。
今回の作品は21世紀後半が舞台。主人公の女子中学生が、父親が働く地上約4000キロにある宇宙ステーションまで、宇宙エレベータに乗って向かう途中、アクシデントにあうという内容。1つの生命体のように機能する都市、家庭用万能ロボット、路面から受電して走る未来型バイクなども登場する。
東京大学で建築学を専攻し、トルコ人初宇宙飛行士候補でもあるアニリール・セルカン助教、航空宇宙工学の青木隆平教授らが監修し、科学的な検証にも時間をかけた。実際、セルカン助教は、NASAで宇宙エレベータのプロジェクトを3年間担当していた。
セルカン助教は、「宇宙エレベータなんて、できるわけはないと思われるかもしれない。しかし、世界中の国が1年間戦争をやめて、そのお金を建設費用に向ければ、2018年には最初の宇宙エレベータがつくれるかもしれない」と夢を語る。
半球スクリーンで見る大画面映像は、かなりの迫力。キャラクターデザインをスタジオジブリの百瀬ヨシユキさんが担当し、俳優の戸田恵子さんやタレントの早見優さんらが声優を務めるなど、アニメ作品としても楽しめる。
科学未来館の毛利衛館長も、「色合いがすばらしい。科学技術を解説するような堅苦しさがなくてよかった」と満足げだ。
上映時間は約30分間。平日は1回(午後12時30分〜)、土日祝日は2回(午後12時30分〜、午後3時〜)上映する。入館料は、大人500円、18歳以下200円。同館での公開期間は未定だが、国内や海外の科学館、プラネタリウム館などにも配給する予定だ。
一方、コニカミノルタプラネタリウムは、東京ディズニーランド運営会社でもあるオリエンタルランドと組み、ブロードウェー発のパペットミュージカル「みつばちマーヤの冒険〜Maya The Bee〜」を公演する。
今回が初めてとなる日本公演は、プラネタリウム技術を活用し、舞台空間全体を覆うスクリーンに、星空、青い空に浮かぶ雲、目の前に広がる草原や花畑といった数々の自然の風景を投映するのが売り物だ。
主人公のマーヤが、ミツバチの城の外の世界へと冒険に旅立ち、さまざまな試練を乗りこえて成長した後、仲間たちを助けに戻ってくるというストーリー。パペットを操る出演者が、観客と一緒に歌ったり、時には客席に降りたりと、観客ががミュージカルを演じる一員になったかのような演出という。
公演時間は約75分。11月19日の東京・江東区文化センターホールでの公演を最初に、12月24日までの間、全国8都市18会場で上演する。料金は公演会場によって異なり一人2500〜3000円。9月15日からチケットぴあなどで販売する。
また、松本零士さん原作の人気アニメ「銀河鉄道999(スリーナイン)」のオリジナル作品「星空はタイムマシーン太陽系・恐竜絶滅篇」を、東映アニメーション(東京都練馬区)が福島県の郡山市ふれあい科学館などで上映中。高精細なコンピューターグラフィックスの3D(立体)映像に加え、タケカワユキヒデさんが音楽監督を務め、日本フィルハーモニー交響楽団が演奏するという豪華なつくりだ。
コニカミノルタプラネタリウムも、主人公の海賊船長が大活躍するヒット作品「ワンピース」のオリジナル版「ワンピース〜宇宙っておもしれえ!星空島編〜」を茨城県のつくばエキスポセンターなどで公開している。
若いカップルのデートスポットとして人気が高まっているプラネタリウムだが、これらの完成度の高い作品の相次ぐ登場により、子供たちから大人まで幅広い層を宇宙や科学の世界に誘うことになりそうだ。