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原作の世界、緻密に演出 映画「ノルウェイの森」トラン・アン・ユン監督 (1/3ページ)

2009.11.8 09:26
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 今夏から撮影が続けられていた映画「ノルウェイの森」がクランクアップし、来年秋以降の公開に向けて編集作業が行われている。「青いパパイヤの香り」などの作品で知られるベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン監督は、1000万部を超す村上春樹の大ベストセラーをどう映像化していったのか。撮影現場や監督らへのインタビューを通じて撮影を振り返る。(堀晃和)

 7月4日、兵庫県のほぼ中央に位置する砥峰(とのみね)高原。約90ヘクタールという西日本有数のススキの草原で、撮影は続けられていた。

 主人公のワタナベ(松山ケンイチ)と、親友の恋人だった直子(菊地凛子)が草原の中を並んで歩く印象的なシーン。晴天だが、時折、雨雲が草原に影を落として流れていく。午後からはヘリが飛び、回転翼の風で草原を揺らすテストが行われた。「美しい風が欲しいと思った。タルコフスキーの『鏡』に出てくるような」とトラン監督は言う。

 緻密(ちみつ)でこだわりのある演出はこれにとどまらない。6月21日、東京・成城の東宝スタジオ。2階ベランダで、ワタナベとガールフレンドのミドリ(水原希子)が語り合うシーンでは、背景の植物との距離やキスに至る自然な動作を計算して2人の位置を細かく調整した。同じシーンが繰り返し撮影され、OKまでのカットは20回にも及んだ。

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