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初ミュージカルで独仕込みの声披露 気さくなソプラノ歌手 冨平安希子
ドイツの歌劇界で活躍していた日本人オペラ歌手、冨平安希子(30)が帰国し、5日から東京・渋谷のPARCO劇場で上演されるミュージカル「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」(宮本亜門演出)で、初のミュージカル作品に挑む。「この仕事をいただかなかったら、まだドイツにいたかもしれません。でも決断してよかった。けいこをしながら、感動でぞくっとする瞬間がいっぱいです」と生き生きと話す。
「アハハ」。笑い声さえしみ通るような透明感がある。ドイツ各地の歌劇場でオペラの主要な役を務めていただけあって、今回の舞台でも持ち前の高音域を生かし、歌声を披露する。
ドイツで演じたときの舞台のビデオが、「きれいなソプラノを」と望んでいた演出の宮本の注意を引いたことが、起用の決め手だった。「きれいなだけじゃない。声に表現力がある。けいこが始まってからは、リズム感があることまで分かった」。期待以上の素材に、宮本の声も弾む。
東京芸術大大学院のオペラ科を平成16年に修了。同年秋にドイツへ留学した。現地では「連続10回、オーディションに落ちた時期もあった」が、一昨年にはプフォルツハイム歌劇場での「フィガロの結婚」で、ヒロインのスザンナ役を演じるまでになった。
今回の作品は、フランス新印象派の画家、ジョルジュ・スーラの絵に描かれた情景を元に、人と人とがかかわることの大切さを描くブロードウェーミュージカル。冨平はおしゃべり好きの店員役を演じる。
「実はドイツでは、声だけでなく演技で買われていた部分もあった。こういうこまっしゃくれた役は多かったんです。今回の舞台では芸術家の苦悩も描かれますが、そうそう、と共感する部分も多いです。コネは大事、とか」と冨平。
今回の帰国を機に結婚もした。今後は、日本を中心に活動の幅を広げていくという。「日本のお笑いも大好きです。そんな感じの仕事、ダメですかね?」。今後、目にする機会が増えそうな気さくな歌姫だ。
8月9日まで。TEL03・3477・5858。(佐久間修志)

