[PR]
ニュース: エンタメ RSS feed
【日本人とこころ】清水俊二と日本語(上)字幕は翻訳にあらず (5/6ページ)
このニュースのトピックス:映画
「セリフがしばらくないところがあると、2回ぐらい、ポーンポーンと手をたたいていました。眠気覚ましだったのか分からないけど、そんなことをする翻訳者はいなかった」
戸田奈津子さんは、師匠の鉛筆が印象に残っている。「昔の人だから、もったいない世代なのね。いつも、“ちびた”鉛筆を使っていました。長いのなんて見たことない」
その鉛筆で清水は、年間30〜40本の数をこなしていた。字幕の作成は、まず、翻訳者が試写を見ながら、「箱書き」という作業から始まる。画面でセリフをチェックしながら、一つの字幕の長さに区切りをつけるため、シナリオの原文に斜線を入れていくのだ。画面を見たり、線を引いたりと、かなりせわしい。秋山さんが見たのは、清水なりの気分転換だったのだろうか。
この箱書きをもとに、セリフを、俳優の感情や声の調子を考慮しながら翻訳していくわけだ。そして2回目の試写で、自身の字幕原稿に必要な訂正を入れた。
清水の時代は、テープレコーダーを使っていなかった。「1回試写を観ただけで、あそこまでやるんですもの、もう神業です」と戸田さんは言う。
このニュースの写真
関連ニュース
- 【日本人とこころ】木村伊兵衛と洒脱(上)あるがまま切り取った詩

- 【日本人とこころ】宮川一夫と気構え(下) カラーを脱色、独自の世界

- 【日本人とこころ】宮川一夫と気構え(上)1コマの中から見えるもの

- 【日本人とこころ】藤沢周平と抑制(下)「論」なく、ただ人生がある

- 【日本人とこころ】藤沢周平と抑制(上)真の豊かさ、ここに

- 【日本人とこころ】幸田文と台所(下)五感だけで生きる
- 【日本人とこころ】幸田文と台所(上)あそこで育てられた

- 【日本人とこころ】岡潔と情緒(下) 未来へつながる思想

- 【日本人とこころ】岡潔と情緒(上) 松柏のような人を育てる

- 【日本人とこころ】村上信夫とおふくろの味(下) 「おいしい」で心をつなぐ



