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【続スクリーンとともに】川越スカラ座(埼玉県川越市) (1/3ページ)
このニュースのトピックス:フリーター・ニート
■市民みんなで盛り上げて
老支配人はそろそろ潮時かなと思っていた。
「ぼけ防止の意味から続けた方がいいのかもと思いながら、でも年だけは重ねていきますからね。そんなときに地元の若者のグループがいろんな企画を持ち込んできた。1年ほど一緒にやってみて、この人たちになら劇場を託してもいいなと思ったんです」と昨年5月まで川越スカラ座を経営していた中山仁一さん(82)は語る。
埼玉県川越市内に唯一残るこの映画館は現在、「プレイグラウンド」というNPO法人が運営している。蔵づくりの街並みが人気観光地になっている川越だが、住民も遊べる居場所を作ろうと活動を始めたグループで、「私が経営していたときから、地元の商店街との間で割引サービスをしたり監督を呼んでイベント上映をしたりして、すばらしい発想だなと思っていた。バトンタッチしてほっとしています」と中山さんはほほ笑む。
☆ ☆ ☆
昭和40年代にそれまでの経営者が市会議員に転じたことで運営に携わるようになった中山さんだが、もともとは映写技師としてここに入った。昭和25年、まだ川越松竹館と称していたころのことだ。
「当時は映写技師の国家試験があってね。見習いの経験が1年以上ないと受験できなかったんだけど、実際は2カ月なのに1年2カ月と偽って受けたらパスしちゃった。電力事情が悪くて、電気が切れると発電機を引っ張り出したりしていたが、これを回転させるのがまた大ごとでね」と中山さん。フィルムは可燃性、光源はカーボン棒を放電させていた時代だ。映写には細心の注意が必要だった。
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