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【集う】映画「この自由な世界で」トークショー(3日、東京都中央区京橋の映画美学校)

2008.8.10 17:53
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 英国は欧州連合(EU)の加盟国が東欧諸国にも拡大した2004年5月以降、東欧からの移民労働者を受け入れてきている。英・伊・独など合作のこの映画は、1人の英国人女性がロンドンで立ち上げた職業紹介所を通して、移民労働者から賃金を搾取したり、不法移民を雇ったりする現状を浮き彫りにしていく。

 トークショーで、パキスタン出身のヌスリット・アリさん(在歴18年)は、「私たちの仕事に対する扱いは、ロンドンも日本も変わりません。学歴が高くて知識があっても給料は日本人より低い。一番必要なのは“平等”なのではないでしょうか」。ペルー出身の日系3世、中程(なかほど)モニカさん(同20年)も「有給休暇を取って母国に帰り、戻ってきたら工場を解雇されました」と現状を訴えた。

 日本における外国人登録者数は約215万人(平成19年末現在)。前年比で3・3%増、10年間でその数は約1・5倍になり、総人口の1・69%を占めるまでになった。少子高齢化がこのまま進めば将来の日本人の人口の減少は避けられず、これは社会を支える就労人口の減少を意味する。自民党議連が移民の1000万人受け入れを提言するなど、欧米の移民問題が他人事ではなくなってきている。

 映画では、孫の将来を心配する祖父のこんなセリフがある。「この子が学校を出たころにはルーマニア人らと仕事を取り合うんだ。しかも最低賃金で」

 英国では、移民に職を奪われた若者が犯罪に走るケースもある。ベネチア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞し、欧州にも問題を提起したこの映画は、近い将来、日本で起こりうる社会の姿を暗示しているようだ。

(伊藤徳裕)

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