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【WOWOW】「あるスキャンダルの覚え書き」 10日(日)後10・20

2008.8.10 08:32
【WOWOW】あるスキャンダルの覚え書き 【WOWOW】あるスキャンダルの覚え書き 

 「聖職者」という言葉の重みが、ますますなくなってきた昨今の日本。教育委員会に始まり、教師による盗撮など、なんとマスコミが騒ぐ事件の多いことか。だが、教師への思慕や生徒との恋愛を扱う物語は、昔から日本にも海外にも存在する。映画では、フランスで起こった実話を基にした「愛のために死す」(アニー・ジラルド主演)を思い出す。高校の女性教師と生徒の恋愛を描き、日本で公開された1971年にはちょっとした話題を呼んだ。

 今回の映画はフランスの隣国、イギリスの物語。公立の中等学校を舞台にした原作を映画化したものである。ベテラン教師のバーバラ(ジュディ・デンチ)が勤める学校に、美術の新任教師としてシーバ(ケイト・ブランシェット)が赴任する。年の離れた夫と2人の子供と暮らすシーバは30代後半。彼女に興味を持ったバーバラは「教育は福祉の一環」と豪語し、相手を支配することで自分の人生を生きてきた女性だ。ある時、生徒とのセックスを目撃したバーバラは、シーバを脅して彼女の生活にじわじわと入り込んでいく…。

 何といってもジュディ・デンチの映画だ。「ハムレット」から「007」まで演じるその幅の広さが、不気味な教師像を作り上げる。女性どうしの恋愛風味もあれば、サスペンス劇場のような怖さも画面から染み出てくる。イギリスの怖い女性といえば、ヒチコックの「レベッカ」で前妻に仕えたダンバース夫人が筆頭だが、イギリス女性のある種の系譜なのだろうか。

 音楽はフィリップ・グラス。彼の名を見たとき、ミニマル・ミュージックが合うのかと心配したが、人を追い込みせきたてる彼の音楽は意外にもサスペンスを盛り上げていた。プロデューサーの勝利である。(寺尾次郎)

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