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【プレミアムシート】歌舞伎役者 尾上菊五郎「江戸香る男の色気」 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:伝統芸能
ここは江戸・新吉原仲の町。桜満開の華やかな色街に白の着流しでさっそうと現れたのは江戸の侠客、黒手組の助六。
花道から助六にふんした菊五郎が姿を現したとたん、粋でいなせな江戸の風が舞台にさっと吹き渡った。男の色気が香る。
「色気をにじませる秘密?それがわかれば苦労しませんよ」。サラリとかわされたが、役者の舞台裏を見せない姿勢もまた、江戸の男の美学ではなかろうか。
今月、大阪松竹座「七月大歌舞伎」で上演中の「黒手組曲輪(くるわの)達引(たてひき)」。三枚目の番頭・権九郎と二枚目の助六を鮮やかに変わって客席の喝采(かっさい)をあびている。いや、女性たちのため息も…。
江戸を体現する役者である。極め付き「白浪五人男」の弁天小僧では幕末の退廃美を両性具有ともいえる妖(あや)しさとみずみずしさで演じ、「め組の喧嘩」では男も惚(ほ)れる鳶頭・辰五郎。
「江戸のお芝居ってやせ我慢の美学かな。江戸の男はがつがつしていないね」。侠客であろうが、飲んべえの魚屋であろうが、ゆすりをはたらく小悪党であろうが、菊五郎が演じるとみな、“いい男”。そのきっぷのよさに、大阪の女はグラリとくるのである。
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「黒手組−」の序幕。川に突き落とされた権九郎は、阪神タイガースの黄色と黒のリボンを巻いた巨大なカモの着ぐるみ姿で登場し、観客をアッと驚かせる。
人間国宝、芸術院会員と、劇界のトップに立つ。しかしサービス精神はつねに旺盛(おうせい)。遊び心あふれる演出をさまざまに取り入れる。「まずはお客さまありき。それが僕の精神ですね」



