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【話の肖像画】誇りを持って(1)俳優・森田健作さん
■日本人の美徳持っていた父
−−昨年12月に98歳で亡くなったお父さんは、とても大きな存在だったそうですね
森田 おやじは刑事でした。日本のために懸命に仕事をし、忙しくなると家にも帰らない。その一方で出所者に就職の世話をするなど、温情ある刑事だったと思います。私には何げなくアドバイスをくれましたが、心に残っているのは、「人さまに迷惑をかけないように生きろ」と忠告してくれたこと。“明治の男”なので、そうした日本人の美徳を持っていましたね。
亡くなったときも、私はおやじから、たくさんの教えを受け継いでいたので、別れることに悔いはありませんでした。火葬場で最期の別れをするとき私は、「おやじのように日本のために仕事をしたら、そっちに行くから」という思いで、大きく手を振りました。
−−今の親子関係とは違いますか
森田 最近では子供がやりたいことを主張したときに親が、「他人はどうであれ、お前は頑張れよ」とか、「それで生活できるのか」と言っているのをよく耳にします。かつては人さまに迷惑をかけないというのが、日本人の美徳だったのに、そういう点が教育の中になくなってきている。子供が学校で怒られてくると、私たちの時代なら、「おまえは何をやっているんだ」と頭をぶたれました。今は「私だってぶったことがないのに、先生にぶたれるなんて信じられない」(苦笑)。
−−理不尽な要求を学校に突きつける「モンスターペアレント」が社会問題になっています
森田 「自分さえよければ他人なんてどうでもいい」という風潮を反映していますね。
私はいま58歳で、いわゆる「団塊の世代」です。先人は戦争に行き、廃虚になった日本を立て直した。私たちは先人の恩恵を享受した。そして次世代へ残していかなければならないことがある。誇り高く和を大切にした美しい日本。映画「I am 日本人」はそんな気持ちで製作しました。(竹中文)
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【プロフィル】森田健作
もりた・けんさく 昭和24年東京都出身。44年松竹映画「夕月」でデビュー。46年青春学園ドラマ「おれは男だ!」(日本テレビ系)で脚光を浴びた。平成4年の参院選挙で初当選(後に衆院議員)。沖縄開発政務次官、文部政務次官を歴任した。18年には製作総指揮を務めた映画「I am 日本人」が公開された。

