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【インタビュー】平田オリザ、新作2本相次ぎ上演 震災への不安 海外移住の現実
劇作・演出家の平田オリザが書きおろした新作2本が都内で続けて上演される。22日から東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで文学座による「風のつめたき櫻かな」、6月27日から吉祥寺シアターで平田が主宰する青年団の「眠れない夜なんてない」。2つの作品への思い、見どころを平田に聞いた。
(生田誠)
「風の−」は加藤武、八木昌子ら文学座のベテラン俳優陣が出演、91歳になる同座の重鎮、戌井市郎が演出する。久保田万太郎作品を下敷きにして、大震災の被害から復興する近未来の東京の人々の姿を描いている。
全壊を逃れた喫茶店には、商店街の常連たちが集まってきた。恒例の花見を今年は行うのか。将来の不安が会話を通して交錯する。
「『銀座復興』など久保田作品をもとにして、下町の商店街に舞台を設定した。神戸の震災でもコミュニティーが崩壊し、老人の孤独死が相次いだ。災害で人生設計が狂った人を救うシステムが日本では確立されていない」
いつか、身近に起こるであろう問題がベテラン俳優陣の演技を通して描かれていく。
「戌井先生には青年団の芝居をよく見ていただいて、(文体は)岸田(國士)さんよりも久保田さんに近いんじゃないかと言われました」
一方、「眠れない−」は山内健司、ひらたよーこら青年団に篠塚祥司、大崎由利子の客演を交えたメンバーを平田自身が演出する。舞台はマレーシアの日本人向けリゾート地。定年後に移住した中高年夫婦、短期滞在者、訪ねてきた友人たちが登場する。
「マレーシアで、日本から移住した人の様子を大使館のスタッフに聞く機会があった。その後、南回りの便でヨーロッパに行く度に、タイやマレーシアで乗り継いで現地取材した」
日本からの海外移住者が抱える諸問題を踏まえながら、南国の日常のエピソードなどを盛り込んだ会話劇となる。
「風の−」は6月1日まで、問い合わせは(電)03・3351・7265。「眠れない−」は7月6日まで、(電)03・3469・9107。

