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【インタビュー】「怒る富士」主演 前進座 嵐圭史 (1/2ページ)
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■30年磨いた「品格ある代官」
富士山大爆発による山麓(さんろく)の農民の窮状を救った関東郡代、伊奈半左衛門の奮闘ぶりを描く「怒る富士」が、東京・隼町の国立劇場で上演されている。地元で語り継がれる偉人の生涯を直木賞作家、新田次郎が長編小説に仕立てた原作による。昭和55年の初演以来、この役を磨き上げてきた前進座の嵐圭史に聞いた。(生田誠)
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「スケールの大きな芝居で重い中身を持っている。そこにいろんな仕掛けを作り、ノンフィクション、フィクションの間で結合させた娯楽作品としても楽しんでもらえるはず」と圭史は話す。
宝永4(1707)年の大噴火で、富士山周辺は深い火山灰に覆われ、下流では洪水も発生した。代官の半左衛門は、土地を捨てるように命令された山麓の農民を思い、政策遂行に反対する。最後には命を賭して幕府の蔵を開き、貧窮する農民に米を分け与えたという史実に基づいた物語だ。
半左衛門の周りには、村の若者、佐太郎(嵐広也)やつる(今村文美)らが集まり、土地とともに生きる姿が描かれる。一方で政治を動かす大久保加賀守(中村梅之助)、間部越前守(瀬川菊之丞)らも登場し、権力に翻弄(ほんろう)される代官職の苦悩も。原作者の新田から「上演は不可能」と言われながら、ねばり強い交渉で承諾を得た前進座の財産のひとつ。圭史は平成4年、この作品で芸術祭賞を得ている。
自分の命と引き換えに多くの農民を救った半左衛門の行為は、災害対策とともに、「役人の品格」という極めて現代的な問題を突きつける。

