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「黒い水」求めて渦巻く黒い欲望 映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 (2/4ページ)
このニュースのトピックス:映画
何も知らない地元民に嘘(うそ)八百を並べ立て、土地を二束三文(にそくさんもん)で買いたたき、大規模な採掘作業を展開。石油を掘り当て、大金持ちになり、素性知れずの鉱山夫は一躍、地元の名士に成り上がる…。だが、ありがちなアメリカンドリーム成就(じょうじゅ)系感動作ではない。人間の業の深さや、どす黒い心の闇がこれでもかといわんばかりに押し寄せてくる。
泥まみれになり、金儲(もうけ)けだけにひたすら邁進(まいしん)するプレインヴュー。幼い息子が採掘事故で耳が不自由になっても金儲けの方が大事だ。彼が結婚し独立したいと頼めば「お前、俺(おれ)の商売仇(がたき)になってタダで済むと思うなよ!」と罵倒する。
そんな彼の宿敵はやり手の若手カリスマ牧師、イーライ(ポール・ダノ)だ。プレインビューの非道なやり口を激しく糾弾(きゅうだん)するイーライ牧師だが、あるとき投資に失敗し、彼に無心する。そんなイーライ牧師にプレインビューは平然と言い放つ。「ではデカイ声でこう言え。神なんてこの世に存在しない。単なる人間の想像物に過ぎないと…」。こうして“神”は“金”の亡者にひれ伏してしまう。

