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人生のひとこま ユーモラスに 映画「愛おしき隣人」
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スウェーデン映画の巨匠、ロイ・アンダーソン監督(65)の7年ぶりとなる長編最新作は、北欧のとある街で暮らす、なんとなくついてない住民たちに温かいまなざしを注ぐ。平凡な日常生活での悲喜こもごもの出来事や、彼らが抱くほのかな夢を、ジャズのリズムに乗せてユーモアたっぷりに描き、「人生とは何か」を問いかけている。
「誰も私を理解してくれない」と嘆く中年女性、「人の文句を聞くばかり」とこぼす精神科の男性医、夫に「クソばばあ」と言われたショックで授業を中断し泣き崩れる小学校の女性教諭…。本作では、少し風変わりだが憎めない人物が次々と登場し、新聞の4コマ漫画のようなショートストーリーをそれぞれ繰り広げる。
アンダーソン監督は、本作ではあえて全体の主人公を据えず、互いに関連性が薄い短い物語を積み重ねることによって、全体の構築を試みている。主人公を軸に長い筋を展開していく物語の手法では「退屈」になると感じたためで、脚本に「しばられず」、むしろ、テーマや空気感の表現を追求したいと考えた。
カンヌ国際広告祭で8度のグランプリに輝くコマーシャルフィルム界の大御所でもあるアンダーソン監督だけに、紡ぎだす映像表現は簡潔で、絵はがきのような美しさがある。リアリティーを出すため起用された素人役者も、作品に深い味わいを出している。4月26日公開。東京・渋谷の恵比寿ガーデンシネマなど。(高橋天地/SANKEI EXPRESS)

