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【WOWOW】「不都合な真実」20日(日)午後11時

2008.4.20 11:07
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 地球が壊れかけている。ハリケーン、大熱波、洪水、干魃(かんばつ)など異常気象の最大の原因は地球温暖化にあると語るのは、アメリカ合衆国元副大統領、2000年の民主党大統領候補、そしてノーベル平和賞受賞者であるアル・ゴア。デイビス・グッゲンハイム監督のドキュメンタリー「不都合な真実」は、カリスマ的な魅力に満ちたアル・ゴア氏の個人史にも踏み込み、彼の主張である、地球温暖化が世界にどんな影響を及ぼすか、それを阻止するためにはどうしたらいいのかを描き出す。

 全篇のほとんどがアル・ゴア氏の語りのみ。それが退屈どころか、画面にぐいぐいと引き込まれてしまうのは「今後、半世紀のうちに世界人口の40%が氷河の消滅によって深刻な水不足に直面する」「生物全体での種の絶滅の割合は過去の記録の1000倍に達している」という驚愕(きょうがく)の事実の数々が、いちいち具体的なデータによって裏付けられているからだ。

 最大の問題は1日当たり排出される7000万トンのCO2で、それらが続く限りは、地球の気温上昇も海水温の上昇も止まらない。止まるどころか、環境破壊型の生活様式は、気候の変動まで引きおこしている。

 先進諸国の中でもアメリカは世界最悪のCO2の排出国だが、アル・ゴア氏は決して不安を煽(あお)るだけではない。人類は温暖化の原因も作るが、阻止する選択もできる、物を買うとき、電気を使うとき、車を運転するとき、個人の創意でCO2はゼロにできる。

 問題の解決はわれわれ一人一人の努力であり、あとはそれを実行するという決断のみ、最も重要なのは「事実と想像を混同しないこと」「正確な情報と誤解とを見極めること」と説く「不都合な真実」は第79回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した。(映画評論家 野村正昭)

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