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【人、瞬間(ひととき)】あの人 アナウンサー・小川宏さん(81)(上) (3/3ページ)
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ただ、カメラマンを同行して、病室で撮影した。放送用ではなく、よしみちゃんに贈るための記念写真を。昼過ぎ、局へ戻るとすぐ局内の設備で現像し、紙焼き写真を速達で送った。
数日後。看護師から電話があった。
「夕べ、よしみちゃんはアグネスさんと撮った写真を胸に抱いて、静かに息を引き取りました」
小さな命が消えた悲しみと、間に合ってよかったという安堵(あんど)と。
「覚悟はしていたけれども、複雑な気持ちでした。受話器を置いて独り部屋の隅へ行った。頬(ほお)を熱いものが流れるのを感じました」
写真は、棺の中へ一緒に入れられたという。=敬称略(文 牛田久美)
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【プロフィル】小川宏(おがわ・ひろし) 大正15年、東京都生まれ。早稲田大学卒。NHKアナウンサーを経て、昭和40年からフリー。同年から17年間、フジテレビ系朝のワイドショー「小川宏ショー」の司会を務めた。『夫はうつ、妻はがん』など著書多数。

