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先読みさせぬモンスターの恐怖 映画「ザ・フィースト」
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テキサスの荒野に建つ1軒のバー。その晩もいつもの面々が酔っぱらっていた。そこにショット・ガンを持った血まみれの男が飛びこんできて叫ぶ。「よく聞け、今にも地獄がやってくる!」。そのころ、扉の外には凶悪な何物かの足音と息遣いが−。
これだけなら普通のモンスター映画だが、登場人物をテロップで紹介するというメタフィクションを絡めて観客に先読みさせない筋立てが並みじゃない。なにしろヒーローと紹介されたキャラクターが登場後数分もたずして惨殺されるありさまだ。ホラー映画に見慣れていれば「助かるのはコイツとコイツかな」といった勘が働くものだが、この映画ではまったくあてにならない。正体の知れないモンスターとツボを抑えた恐怖映像の連続を前に、観客は疑心暗鬼になりつつ手に汗を握るしかない。「やっぱりそうなのね」という冷めた笑いを浮かべることなく登場人物たちとともに思う存分恐怖を味わえる快作だ。
本作は、マット・デイモンとベン・アフレックが自分好みの映画を作ろうと立ち上げた制作会社「ライブ・プラネット」の新人発掘プロジェクトから生まれた。ジョン・ギャラガー監督にとってはデビュー作だが、プロデューサーには「エルム街の悪夢」「スクリーム」などを手掛けたホラーの巨匠ウェス・クレイヴンらを迎えて布陣は手厚い。続編が第3弾まですでに制作が決まっている。3月23日公開。(荻窪佳(けい)/SANKEI EXPRESS)

