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【WOWOW】「犬神家の一族」(2006年)2日 後8・0 (1/2ページ)
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今夜のWOWOWは、2月13日に亡くなった市川崑監督の追悼番組として、遺作となった平成18年の「犬神家の一族」を放送する。
70年以上も映画界で活躍してきた世界的名匠が、90歳を超えて自分の代表作のひとつをみずからリメークするなどということは、おそらく前代未聞だろう。30年ぶりの再映画化に際して、同じ主演俳優、同じ脚本を使い、構図や編集も基本的には旧作を踏襲するという手法も大いに話題を集めた。
昭和51年公開の旧作「犬神家の一族」は、角川映画の第1回作品として一大ブームを巻き起こした、それまでにないミステリ映画の傑作だった。信州の財閥一家で遺産争いの渦中に起きた殺人事件に、青年探偵・金田一耕助が挑むというストーリー。仮面や殺人方法の怪奇・残酷趣味、犬神信仰やたたりの伝奇的趣向、倒錯したエロチシズム描写にもかかわらず、横溝正史の原作の明晰(めいせき)さを生かし、シャープな編集や演出の躍動感によって、見終えたあとに何とも言えないさわやかさの残る、若々しい傑作に仕立て上げた。石坂浩二の演じた金田一は新ヒーローとなり、市川監督とのコンビで続編4作が作られた。
平成18年版には、石坂、加藤武、大滝秀治が旧作と同じ役で登場。さらに三条美紀、草笛光子が別の役で出演している。ちなみに、石坂、加藤、大滝、草笛の4氏は、市川=石坂の金田一シリーズ全6作に皆勤である。
同じ脚本とはいえ、上映時間は意外にも新作のほうが短い(実質的に15分短縮されている)。細かい改訂によって全体の流れがよりスムーズになり、監督みずから手がけた脚本の完成度はさらに上がったと言える。

