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【人、瞬間(ひととき)】あの人 落語家・林家正蔵さん(45)(中) (1/2ページ)

2008.1.16 10:36
このニュースのトピックス伝統芸能

 ■志半ばでたおれた仲間

 まさか…と耳を疑うニュースが飛び込んできたのは、平成13年の正月だった。林家正蔵(こぶ平)とは落語協会の同期で、前座時代からの仲間だった桂三木助(みきすけ)が亡くなったのだ。自殺と報じられた。

 父を落語家にもつ二世落語家で、テレビやラジオでタレントとして活躍するなど共通点も多く、互いを「三木助さん」「こぶさん」と呼び合って親しくしていた。43歳の若さ。ぜんぜん悩んでいるそぶりは見えなかった。

 「2人とも若旦那(だんな)と呼ばれていましたが、顔立ちも体形も全く違うタイプ。向こうは古典落語の名人といわれた田端の先代(三代目三木助)の長男で、色気があってスマート、スポーツカーに乗って着物を着こなし、洋服もかっこいい。年も上だし、ライバルというよりあこがれに近い存在でした」

 偉大な父と比較されて芸のことで悩んでいた、と報じられた。真偽のほどはわからない。ただ、自分も似た立場。感じたのは、芸の厳しさだった。「落語家として生きる覚悟があるのか」。そんな“問い”を突きつけられた気がした。

 不幸は続く。同年の春、入門当時に先輩前座として楽屋のしきたりや太鼓のたたき方を教えてくれた古今亭右朝(うちょう)が、がんのため53歳で亡くなった。「ずいぶんかわいがってもらいましたからね。ショックでした」

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