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【シネクラブ】「崖の上のポニョ」 宮崎丸 アニメ原点回帰の航海

2007.12.14 15:48
このニュースのトピックス「SANKEI EXPRESS」から
作業の合間をぬって、エプロン姿で会見した宮崎駿監督=東京都小金井市のスタジオジブリ作業の合間をぬって、エプロン姿で会見した宮崎駿監督=東京都小金井市のスタジオジブリ

 来夏公開に向けてスタジオジブリのアニメ「崖(がけ)の上のポニョ」の製作が佳境を迎えている。「ハウルの動く城」から3年。男の子と魚のほのぼのとした交流を描く本作は、壮大なスケールの異世界を舞台にした「ハウル−」とは異なるタッチの作品になりそうだ。「最後の長編」とも語っている宮崎駿監督は「手描きにこだわり、アニメーションの根源に帰る」と“原点回帰”を訴えた。(草下健夫)

 「仕事中抜けてきたもので…」

 会見に現れた宮崎監督は、作業用のエプロン姿。製作は現在、絵コンテ(物語の流れを漫画のようにコマ割りして描く作業)の段階だが、鈴木敏夫プロデューサーによると「大幅に遅れている」といい、現場のあわただしさをうかがわせた。

 「崖の上のポニョ」は人間になりたいと願う魚のポニョと、5歳の人間の男の子の交流というストーリー。海を舞台にした作品は、宮崎監督がいつか描きたいと長年夢見てきたが、「波を描くのが大変」という理由で、今まで踏み切れずにいた。それが実現することになり準備として昨年夏、海を見下ろす瀬戸内の知人宅にこもり、海を見つめながら、自身を極限に追いつめた。

 今回、宮崎監督が力点を置いているのはアニメーションの原点に返ること。この一点に尽きるという。

 「紙に描いて動かすのがアニメーションの根源。そこに戻ろうと思う。もう一遍、自分たちでオールを漕ぎ、風に帆を上げて海を渡る。とにかく鉛筆で描く」

 ジブリ作品とはいえ、これまでは、背景の複雑な動きなどをCGに委ねた部分もあった。しかし、今回はそれで失ったものを、もう一度スタッフが手作業で取り戻そうという試みとなるようだ。

 その分、作業量は膨大になる。波打つ大海を手描きするとなれば、なおさら。完璧(かんぺき)主義ゆえ、前作のハウルは2004年夏の当初の公開予定が秋にずれこんだだけに、今回も心配されるが…。

 この点について、「間に合わないと思ってはいけない。間に合わせないといけない」と不安を吹き飛ばした。

 この日は、久石譲が作曲、ジブリの作画監督の近藤勝也が作詞した異色コンビの同名主題歌が発表された。ほのぼのとした童謡を思わせるタッチの曲に、宮崎監督は「この曲がエンディングで流れて、気持ちにギャップが生まれないようなハッピーエンドを描く責任がある」と話した。(SANKEI EXPRESS)

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作業の合間をぬって、エプロン姿で会見した宮崎駿監督=東京都小金井市のスタジオジブリ
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