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【インタビュー】歌舞伎俳優 片岡愛之助 (1/3ページ)
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この人の舞台からは、上方の香りが匂い立つ。大阪府堺市に住む、数少ない関西の歌舞伎俳優である。上方歌舞伎の次代を担う期待の星であるのは、誰もが認めるところだ。
今月は、東京・隼町の国立劇場の通し狂言「摂州合邦辻」に出演している(26日まで)。住吉や天王寺、河内の高安といった地名が登場する大阪の物語で、玉手御前を坂田藤十郎が演じる。
「上方の芝居が東京で通しで上演されるのはうれしいですね。ぼくは何よりも大阪の匂いを大事にしたい。役者の持つ雰囲気だし、醸し出すものは、いろんな意味で永遠のテーマ。どの役でも役者が舞台に出てきただけで、この人は何をしている人なのかを伝えなければいけません」
愛之助の役は、玉手御前の夫、高安通俊(みちとし)に仕える忠義な家老、誉田主税之助(ちからのすけ)。玉手に意見する妻、羽曳野(はびきの)を演じるのは父、片岡秀太郎だ。
「父とは初めての夫婦役で、役者の年輪が違うから、どうしても若く見えてしまう。一緒になる場面はあまりない中で、夫婦の情愛を出さなくてはいけない」と、役作りに苦心する毎日だ。
そんな彼が愛してやまない、上方のヒーローたち。「封印切(ふういんきり)」の忠兵衛、「吉田屋」の伊左衛門のように世間体や命を顧みず女のために生きる情熱的な人間は、江戸の男たち以上に強烈な個性を持っている。
「今いたら大変なことでしょう。歌舞伎だから、はんなりとしておもしろい。大阪の人には、みんな友達みたいな意識がある。知らない人とも気軽にしゃべるとか、ぼくが育ったときから少しも変わっていません」
例えばボクシングの亀田兄弟が江戸時代に生きていたら…。


