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【インタビュー】俳優・笹野高史 流れを変える名脇役 (1/3ページ)
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「学生が作る自主製作の作品でも構わない。映画なら無条件で出演を引き受けますよ」。今年の映画出演はすでに7本。このまま行けば年10本ぐらいになりそうだ。「私にはちょうどいいペースですね」と、邦画界を支える名バイプレーヤーは飄々(ひょうひょう)と答えた。
現在、公開中の「象の背中」(井坂聡監督)では役所広司との一対一の“決闘シーン”が見どころのひとつだ。
役所演じる藤山幸弘は末期がんで余命半年を宣告された不動産会社の営業部長。笹野が演じる不動産会社社長とはかつて共同で手掛けた事業でトラブルがあり、以来、音信が途絶えていた。2人が対峙(たいじ)するシーンは“大雨”の中で撮影された。
「思いっきり役所さんを蹴(け)飛ばす役ですが、身体を防護するために胴に巻くパッドを役所さんが撮影直前になって身に付けないと言いだして…」
現場は緊張感に包まれた。「驚きました。でもね、これは役所さんが私を信頼してくれた証拠。うれしかったなあ」とうなずいた。が、蹴り方を間違えたら大けがをさせてしまう。けれどスピードを落とすわけにはいかない。しかも人工の雨を降らせての撮影。撮り直しはできない…。
「役所さんとの“あうん”の呼吸。いいシーンが撮れたと確信できた。俳優としての喜びを実感した瞬間でした」。本番1回でOKが出た。ベテラン俳優たちがワンシーンに体を張り、心血を注いで映画は完成する。

