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【シネクラブ】押井守監督「真・女立喰師列伝」公開間近 一問一答(2) (1/4ページ)
一問一答(1)からつづく
−−確かに一瞬、緊張感は抜けましたね
押井監督 映画って結局は、始まる瞬間のドキドキ感と終わった時のホッとした感じ、そこが一番楽しいところなんですよ。本来、オムニバスというのは6本あれば、6回分、それが楽しめるはず。ところが、あんまり数やっちゃうと、逆に麻痺してくるというか、ドキドキ感とかなくなっちゃうんですね。ワクワク感とか。だから一拍置いた方が、多分、監督たちにとってもいいんじゃないかな。
ぼくは自分の映画でコマーシャル入れるの好きなんですよ。実写映画の場合、だいたいどっかでCM入れるんですよ。簡単に「CMだよ」って感じで入れるときもあるし、登場人物がいきなりCM始めるとか…。ぜんぜん関係ないんだけど、テレビの画面のなかでCMやっているとか。CM入れるの好きなんですよ。その割にスポンサーついたことは1回もないんだけど。まあ勝手にやってるわけだから。なんのCMやるかというと、大体、インスタントコーヒーとか飲み物関係、「一服する」ですよね。チャンスがあればいつもやっています。
なんで好きなのかな。よくわからないんですが。たぶん昔、お金がなかったころ、映画をテレビで観る習慣があったよね。映画の途中にCM入るの全然、平気なんですよ。むしろ、あった方がリズムがつくというか。映画館で通してみているとね、緊張が持続しないんですよ(笑)。どっかで区切ってほしいなと…。だから自分はお客さんにそういう苦痛を与えたくないから、必ずそういう緊張感が切れる瞬間があったらいいなと。誰にとっても一番緊張がとけるのはCMだろうと…。「ここはまじめにみなくてもいいんだよ」と(笑)。テレビの場合、怒られるんだけど。ぼくはテレビはやらないから。でも「映画にCMがあってていいじゃないか」と、そう思いますよね。
昔は場末の映画館で、映画観ると、映画始まる前に、いろんなCMが入ってましたよね。近くの旅館とか、近くの布団屋さんとかね。スライドでね。地元の広告屋さんが地元の商店街から広告もらって、映画館でかけるというのが、ありましたよね。あとニュース映画とか。ああいうのもいつかやってみたいなと思っているんですけど。
−−やはり、徐々に失われているものですね。
押井監督 意味があるかどうかはわからないんですけど、ぼくの体験上、「身体に覚えている映画」というものを何かの形でやってみたいとは、いつも思っているんですよね。(映画館でのCMやニュース映画)それを含めて、実は映画を観る楽しみだったいう、そういう記憶があるんだから…。

