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【わたしの失敗】俳優・柄本明さん(59)(1) (3/4ページ)
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収入は悪くなく、「このまま大道具として生きていくのかな、と思っていたね」。
ある時、公演の大道具として働く柄本に「君」と声を掛ける者がいた。振り向くと、その公演に俳優として参加していた自由劇場の串田和美が立っていた。
「今度、うちの舞台で、オーディション稽古(けいこ)をやるんだが、よかったら来ないか」
自由劇場には研究生として、高田純次やイッセー尾形らが所属していた。しかし、串田は柄本の演技も見ずに、いきなり劇団員として迎え入れようとしていたのだ。
「何ででしょうかね。髪がもしゃもしゃでヒゲをはやして、異様な風体だったのが気に入ったのかな」
オーディションには難なく合格し、自由劇場入りが決まった。

