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【象の背中】役所広司 勇気を与えられる悲劇 (1/3ページ)
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「SAYURI」「バベル」など、世界を舞台に活躍する国際派俳優が次に選んだのは、一切の延命治療を拒否した「余命半年」の男の物語だった。「象の背中」(全国公開中)で主人公、藤山幸弘を演じる役所広司さん。末期がんの患者という役づくりのため、撮影には体重10キロを減量して臨んだ。「俳優にとって減量は衣装のようなもの。何も特別なことではありません」。さらりと語るその表情に役者魂をのぞかせた。(戸津井康之)
■「減量は衣装のようなもの」
−−出演の経緯は
「原作小説は連載当時から読んでいました。死にゆく主人公がこれまでかかわってきた大切な人たちに別れを告げて去っていく物語は涙なくして読めなかった。数年前に原作者の秋元康さんのラジオ番組に出演したことがあり、こうして彼の小説の主人公を演じるということに何か特別な縁を感じます」
−−主人公、藤山幸弘にどんな印象を
「愛人がいて欠点も多く、幸弘という男は決して立派な人とは言えない。しかし、余命半年を宣告されてからの彼は『なかなかいい生き方をしたんじゃないか』と思うんです。彼の非常に人間臭くてバカ正直な生き方は魅力的で、それがゆえに多くの人たちに愛されていたのだと思う。幸弘本人は、そこに気付いていなかったかもしれませんが…。私自身は彼の生きざまに共感できたのですが、果たして私が彼の妻の立場だったら共感できたかどうか。これはちょっと疑問です(笑)」



