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【歌舞伎】中村芝翫・福助 ゆかりの役、立派に (1/2ページ)
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歌舞伎の名優が顔をそろえる「吉例顔見世大歌舞伎」が11月1日から、東京・東銀座の歌舞伎座で行われ、夜の部の「仮名手本忠臣蔵 九段目山科閑居」に中村芝翫、「宮島のだんまり」に中村福助が出演する。初役で成駒屋ゆかりの役を演じる芝翫、福助父子に聞いた。(生田誠)
芝翫は「忠臣蔵 九段目」で、女形の名優たちが演じてきた戸無瀬(となせ)を務める。加古川本蔵の妻として娘の小浪を伴い、大星由良之助の妻、お石のもとを訪ねるが、娘と許嫁(いいなずけ)である大星力弥との結婚を拒絶される。雪景色の山里(京都・山科)で前半は戸無瀬とお石の女同士の対決が中心に描かれ、後半は由良之助、本蔵も登場する仇討ちに結びつく場面となる。
「66年前(昭和16年)の福助襲名のときには小浪を務めました。戸無瀬はうちの祖父(五代目中村歌右衛門)が務めた大事な役。来年には80歳になりますが、やりたかった役なのでぜひやらせてくださいとお願いした」
小浪とは血のつながらない母娘であり、家老の家同士の結婚のしがらみなど義理と人情の間で揺れる難役でもある。「戸無瀬は心情を掘り下げないと対処できない非常に重たい役。冷静でいて強さを出さないように、お石のせりふに驚く方がいいと思う。自分たちは他人の家にいるのですから」と話している。