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【シネクラブ】「アフター・ウェディング」
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欧米で水際立った存在感を見せ始めているデンマークの女性監督、スザンネ・ビア(47)が2006年に制作した作品。
インドでストリート・チルドレンの養護施設を運営するヤコブに、故郷デンマークの篤志家ヨルゲンから大口寄付の申し出が舞い込む。短期出張のつもりで母国に戻ったヤコブは、ヨルゲンの自宅に招待されるが、紹介された彼の妻ヘレナは、ヤコブの元恋人だった。事業に成功したヨルゲンは、資産はあっても不治の病で余命はわずか。結婚を控えた娘アナを愛するが、アナはヨルゲンの実子ではない。アナの実父は誰なのか−。
こう説明すると、いかにも陳腐なメロドラマに思えるが、丁寧に作られた映像と苦みの効いた脚本のおかげで、そんな予想は気持ちよく裏切られていく。
ヤコブ役は「007/カジノロワイヤル」(06年)で血の涙を流す悪役を演じたマッツ・ミケルセン。実力派の俳優陣が登場人物それぞれが持つ感情の揺れを細やかに演じ、ひとつひとつの仕草を鋭くとらえた映像が折り重なって、映画全体がリアルに仕上がっている。単線的な作りに食傷気味な映画ファンは、見終わったときにきっと心地よい余韻を味わえる。
スザンネ・ビア監督は「しあわせな孤独」(02年)でデンマーク国外にも知られるようになり、本作で米アカデミー賞外国映画賞にノミネートされた。米ハリウッドで制作された最新作「Things We Lost in Fire」は19日に全米で公開されたばかりだ。日本では「ある愛の風景」(04年)も近く公開される。27日公開。

