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塩谷瞬「生きるエネルギーもらった」 映画「象の背中」 (1/3ページ)
余命半年がテーマの映画「象の背中」(井坂聡監督)が27日から全国で公開される。末期がんを宣告される48歳の主人公、藤山幸弘(役所広司)が家族で唯一、がんを知らせるのが長男の俊介。役所さんと初共演となった実力派の若手、塩谷瞬さんは「学ぶべきものは多かった。本当の父さんのように接してくれた」と振り返る。大先輩を前に、現場では、真正面から自分の演技をぶつけていったという。(戸津井康之)
――主演作品の「パッチギ!」で大ブレーク。多数の出演依頼の中で「象の背中」への出演を決めたのは?
「依頼を受けた当初は映画の内容について一切、聞かされていなかったんですよ。小滝祥平プロデューサー、井坂監督と3人で死生観などについて話し合いました。半年前、知り合ったお年寄りの男性をお見舞いに行ったんですが、その方はがんで余命いくばくもない状態でした。身近に余命というものを感じた瞬間でした。そんな時期に声がかかった。だから余命というテーマには強く惹(ひ)かれました」
――役所広司さんとの初共演はいかがでしたか
「役所さんはふだんから口数が多い人ではないのですが、芝居で悩んでいるときに的確にアドバイスしてくれるんです。その言葉がとても温かい。2人のセリフのやりとりの場面は多く、僕が行き詰まったときがありました。その時、ふだん物静かな役所さんが活を入れるように言ってくれたんです。『もっと心の丈を込めて表現してみろ。思いっきり叫んでみろ!』って。この言葉で吹っ切れました。尊敬できる大先輩と共演できた経験は僕にとって財産です」
――母親役の今井美樹さんの感想は
「とても強いオーラを発する方です。それだけに当初は緊張でいっぱいでしたが、演じるなかで打ち解け、心が通い、本当の母子のような関係が築けました。『俊介、もっとこんなふうに表現してみたらどう?』と、現場では本当の息子のように接してくれました」
