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【ねっと系】スクロール 「民意」と「専制」のあいだ (2/2ページ)
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今回の一件では、これまでネット言論を解釈する際に用いられてきた「民主化」というパラダイムが、より当てはまる所でこそ、「多数者の専制」状況という副作用が露骨に表れている。韓国でも、ネットが普及した初期には、マスメディアへの不信感を背景に、若者(当時)を中心とした人々が独自の直接参加型政治活動を行うツールと目されていた。中国では、現在でもマスメディアに対する政府の統制力が強いとされ、信頼度が低い。ネット上の言論は、それを補完するように、国民の異議申し立てや不満表明が奔放に行われる場所となっている。
これまで疎外されてきた「民意」が、新しい舞台を得て浮上してきたとき、その不寛容性や近視眼性が露(あらわ)になること。それを直視しないまま中国の現体制を「独裁」であると批判する言論に対し、中国の若者が表明する不満感は、おそらく彼ら自身の意図を超えた正しさを持っている。
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【プロフィル】高原基彰
たかはら・もとあき 昭和51年神奈川県生まれ。東京大学院博士課程単位取得退学、日本学術振興会特別研究員。グローバル化にともなう日韓中の開発体制の変容を研究。

