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【正論】「IT」と人間革命 新しいタイプの大衆の出現 多摩大学情報社会学研究所長・公文俊平 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:正論
私は、最近話題の「ケータイ小説」の一つ『命の輝き』が書籍として出版された機会に一読して、あらためて驚いた。北海道在住の若い女性・未来が、両親の離婚、彼氏の裏切り、妹の自殺、援交、レイプ、リストカットなどの壮絶な体験を繰り返すなかで、友人の支えに助けられて新しい恋人・光輝との幸せな結婚生活に入るが、夫は心臓病で早世してしまう。しかし彼女は、残された一人娘・愛生と共に「未来は光り輝いている」という夫のことばを胸にして生きていこうと決心する。
ここに、「情報社会」の新しい「大きな物語」が生まれつつある。それは、かつての「隷従から立身出世へ」や「貧乏から富貴へ」の物語とは違う。不信と猜疑(さいぎ)に満ちた現実を乗り越え、信頼と愛が支える幸せに満ちた未来に進んでいけるというのが、この「不信から愛と幸せへ」の物語のメッセージなのである。
「智民アクティビスト」と「智民群集」の連携が成立するとき、それが既存の企業や政府をも巻き込むにいたるとき、「智民革命」は、社会革命としてだけでなく政治革命としても実現するだろう。この国の「未来」はまだまだなくなってはいない。
(くもん しゅんぺい)

