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【新春対談】梅田望夫氏と佐藤康光棋聖が語る(3)一面的な「ネットと格差」議論 (4/5ページ)
梅田 格差という議論をするときに、価値観が少ない感じがしています。何々試験に合格するのが最終目標で、そのために勉強する人としない人みたいな。それで格差でしょうというような。
さきほど、ネットは自分が興味持ったものを入れないと答えが返ってこないと申し上げましたよね。
自分は将棋が好きだというときに、将棋の高速道路があるのだから、乗ればどこまでも行ける時代です。
しかし、将棋に関心がなければ乗らなければいいだけですよね。最後まで行かなければならない理由はどこにもない。人間の数だけ、嗜好性や価値観がある。
ある人に「何が好きですか」と聞くときに「一言で」と言うと同じような感じになるかもしれない。ところが、「100語くらいで自分を表現してくれ」というと全員違うでしょう。ネットはその違いを増幅してくれるわけです。
30人しかいないクラスなら、自分と知的関心が近い人はいないかもしれない。これだけ知が細分化してくると。しかし、1000万人だとすると、近い人に出会う確率は増える。知らない人と出会うことになる。同じ興味を持っている人が、まったく会ったことはないんだけれど北海道にいるとか。
司会 当然、国境も超えますね。
梅田 将棋などは言語を超えますので、世界に広がると思っています。そうなると、自分はこういうところに美を感じるというような、極めて感性が近い人を探し出すことがいずれはできる。すでに、嗜好性みたいなものをそれぞれが自分に問い、それをのばすネットという道具が無償で行き渡っているのだから。
自分の嗜好性と合った人と出会うことができ、交流が生まれれば、新しい評価が生まれるかもしれない。
物理的に閉じられた空間の中では理解されず、信頼関係が作れなかった人が、嗜好性が似ている人の中では、「この人すごい人じゃないか」となるかもしれない。オープンソースの世界では、もうそういうことが始まっている。
司会 ネットでは自分と同じ嗜好性を持った人を簡単に探し出せ、価値観を広げることができると。




