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【新春対談】梅田望夫氏と佐藤康光棋聖が語る(3)一面的な「ネットと格差」議論 (3/5ページ)
梅田 まだ、歴史が浅いんです。将棋が約600年ということに比べると、PCが始まって30年ちょっと。ネットがでて13年くらい。グーグルが誕生して9年と。まだ、新しいんですよ。しかし、その割には破壊力を持っている。
鉄道ができたとき、自動車、飛行機がでてきたときも大きな変化があった。大体、19世紀から20世紀初頭。最初はいろいろとあった。自動車も事故が多かっただろうし、初期はどうしても、新しい道具を使いこなすのに、定跡みたいなものがない。そのうち、交通ルールがだんだんできてきたので、車に乗る人は増えても事故は減った。事故が起きたから自動車社会が悪いという人はもういないわけで、時間が解決してきた。
ネットは、進歩のスピードが速く、能力が破壊的。だから、怖いという感じを持つのは普通だと思う。ぼくなんかからしてみれば、「ネットはちょっとかわいそう」という感じを受けるが、仕方ないことかなとも思う。
佐藤 その点、今の形になって約600年になる将棋とは根本的に違うのかもしれません。将棋は誰かが作ったゲームなんだけれども、ぼくは神が作ったゲームかなとも思うときがあります。実はその歴史ははっきりしていない。起源はインドのチャトランガだといわれていて、紀元前4世紀ごろにできて少しずつ変化して日本にきて、今の将棋の形になったのは約600年前といわれる。しかし、誰が最初に作ったのかは分かっていない。文献や何かで解明されていない。
しかし、約600年も前に作られたものを、プロが毎日毎日、一生懸命取り組んでいる。一種、おかしい現象なんですよ。1000年も前のことを研究している人なんてたくさんはいないじゃあないですか。それをプロ棋士が延々とやっているということは、人が作ったのかどうか。神格化するわけではないが、ネットとはスピード感が違います。
司会 将棋と違って、ネットは進化のスピードが速すぎて、それについていける人といけない人の間で、格差が生まれるのではないですか。




