ニュース:経済・IT RSS feed
中国ハッカー、脅威の2000万人超 ウイルス対策ソフトが急成長
先日、パソコンを立ち上げたとたんに「キィーッ」「キィーッ」と断続的に奇怪な叫び声が聞こえ始めた。インストールしていたウイルス対策ソフト(以下ソフト)が作動したのだ。ウイルスを駆除するには「再起動せよ」との指示が出たので、再起動すると、再び「キィーッ」。再起動、「キィーッ」。この繰り返しで、パソコンが使えない。ソフト会社に電話して、対策を教えてもらい、ことなきを得た。結局、「トロイの木馬」と呼ばれるウイルスが22個も発見された。
このウイルスはパソコンに侵入し、遠隔操作でパソコン内の情報を窃取するというもので、駆除しなければ、大きな被害を受けるところだった。
このウイルスがどのような経路でパソコンに侵入したかは分からないが、警察庁の調べでは、警察庁の関連施設への不正アクセス数は2005年上期で、1日平均1万8888件。そのうち中国からが3945件で、海外からでは最多だ。
私はたびたび中国のサイトを検索したり、知人とメールのやりとりをしているので、これらの経路から侵入したのかもしれない。中国からのハッカー攻撃の脅威は最近、よく言われており、私のパソコンにソフトが入っていたからよかったものの、無防備だったら、完全にアウトだったろう。
ソフト市場はここ数年2けた成長が続いている。米ハイテク調査会社IDCによると、05年の世界全体でのソフトの売り上げ総額は前年比13・6%増の40億ドル(約4720億円)に達した。世界のソフト市場は短期的には2けた成長が続き、07年には02年の倍の44億ドル(5192億円)に上る見通しだ。日本も06年には450億円を突破するなど、ここ数年は年平均の成長率は20%を超えている。
中国でも、05年の市場規模は10億6000万元(約16億円)に達しており、なかでも個人向けソフトの伸びが著しい。中国のパソコン事情に詳しい知人によると、特に中国の場合、海賊版ソフトをインストールする割合が高く、パソコン全体の80%がウイルスに感染しているとの統計もある。
中国インターネット協会が今年1月に発表した「2007年中国インターネット調査報告」によると、06年末現在の中国のハッカー数は約2080万人で、1日平均のハッカー侵入回数は1億100万件に上る。
このところ、中国からとみられるハッカーが米国防総省や英独仏など欧米諸国の主要機関に侵入するという事例が報告されている。私ごときのパソコンを狙ったところで、たいした情報がとれるとは思わないが、パソコンが使えなくて困る前に、できる限りの対策はとっておく必要があるだろう。(相馬勝)