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中小企業金融円滑化法案で困惑深まる貸し手と借り手 (1/2ページ)
衆院財務金融委員会で採決が強行された、亀井静香金融相鳴り物入りの「中小企業等金融円滑化法案」について、貸し手である金融界、借り手の中小・零細企業の双方から困惑の声があがっている。法案にあわせて金融庁が定める「金融検査マニュアル改訂版」は、金融機関に対しきめ細かい対応を行ったかどうかを社員の人事評価の対象にするよう迫るなど頭痛の種が増えるからだ。中小・零細企業にも、「(返済猶予が始まれば)会社だけでなく、同業他社や顧客からの信用が低下する」など疑心暗鬼を招いている。
法案は、当初想定された「強制的な返済猶予」といった内容には踏み込まなかったものの、「条件変更に応じる基準」といった具体的な運用は金融界に事実上、“丸投げ”された。第二地方銀行の幹部は「すべての企業が助かると思われても困る」と漏らす。
「金融機関はコンサルタント的な役割を果たすように」との亀井金融相の指示に基づき、貸出先企業への対応が人事評価の対象になることについて、大手銀行の関係者は「評価を反映させる枠組み作りは難しい」と頭を抱える。
通常、返済猶予などの貸し付け条件変更を求める企業には、どのように立て直すかなどの経営改善計画の策定が義務づけられる。しかし、法案が通れば経営改善計画の策定は最長で1年間、猶予される。
この間、金融機関には企業と足並みをそろえて経営改善計画を作ることが求められそうで、「そこまでやるべきなのか」(金融関係者)との声も多い。