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NY連銀の闇 AIGに巨額公費 (1/3ページ)
昨年11月、ニューヨーク連銀は経営が悪化した保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が計10社以上の大手銀行や投資会社に対して支払い義務を負っていた620億ドル(約5兆6000億円)の処理方法を話し合うため会議を重ねていた。当時、同連銀の総裁を務めていたのはガイトナー財務長官だった。
この支払いは、AIGが金融機関に販売したクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)に関連したもの。保険の役割を果たすこのCDSを、金融機関は不動産担保証券(MBS)のデフォルト(債務不履行)に備えて購入していたが、MBSの価値は下がり、一部は実際にデフォルト状態に陥っていた。
その2カ月前の昨年9月、ニューヨーク連銀はAIGの株式のほぼ80%と引き換えに850億ドルの融資を提供することで合意。同社を事実上の公的管理下に置いていた。
AIGから金融機関との交渉を引き継いだニューヨーク連銀は、同社にCDS関連の額面1ドル当たり100セントの全額支払いを指示した。事情に詳しい複数の関係者によると、AIGはそれまで最低で60セントの支払いを軸に交渉を進めていたという。協議の内容は一切公表されていない。
ニューヨーク連銀が下したこの全額支払いの決定は、AIGひいては米国の納税者にとって、少なくとも130億ドルの新たな負担となった。AIGがCDS関連で支払った325億ドルの4割に相当する額だ。
AIGの契約相手は、米ゴールドマン・サックスやメリルリンチ、仏ソシエテ・ジェネラル、ドイツ銀行など。ゴールドマンにはAIGの救済前の時期を含め140億ドル余りが支払われたが、この支払額にはニューヨーク連銀の決定も影響した。
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