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【橋がつなぐ経済圏】(上)国際橋は経済統合の試金石 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:米国経済
メコン川流域にはベトナム、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジアの5カ国があり、上流域の中国雲南省を加えて大メコン経済圏と呼ばれる。ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国として経済連携を強め、ベトナム、ラオス、カンボジアの経済底上げを目指すさまざまな国際プロジェクトが進められている。
しかし、各国の政治体制はさまざまで、経済圏として一枚岩のまとまりがあるわけではない。歴史的背景や各国の利害が絡んで、円滑な物流を妨げる不合理な制度も残っている。ラオス国際橋管理事務所のザヤラット・バハニット副所長が「いつ解消できるかは国家間の交渉次第」と語る物流協定は典型的な例だ。
タイとラオス間、ラオスとベトナム間はそれぞれトラックが自由に行き来できる。だが、タイとベトナム間はそれが認められていない。このため、タイからベトナムまで荷物を運ぶとなると、いずれかの国境で積み荷を別のトラックに移さないとならない。つまり、国境で積み荷を積み替えることなく、同じトラックで輸送できる「トラック・パスポート制度」が確立されていないのだ。
また、国境で通関・検疫の手続きが別々に行われており、1回で済ませる「シングル・ストップ制度」の導入もこれからの課題だ。
しかし、現状はラオス側にとってそれほど悪くはない。積み荷を移す際の手間賃を稼ぐメリットがあるからだ。ラオス商人らも物流のすき間を柔軟に埋めている。バハニット副所長によれば、タイ側の外資系大型ショッピングセンターで商品を仕入、ラオスの村々で小売りする商売が成り立っているという。
ASEANは2015年までに経済統合の実現を目指している。国際橋をめぐるモノの動きは、本当に経済統合が実現可能かどうかを見極める試金石である。

