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日興、広がる動揺 シティの証券子会社売却

2009.1.14 22:43

 米シティグループが事業選別を加速するなか、約1兆円を投じて買収した日興コーディアルグループの動向に焦点が集まっている。シティは、日興の売却を否定しているが、経営再建が進まなければ、日米で証券事業からの撤退に追い込まれる可能性も否定できず、日興側はいらだちと不安を募らせている。

 シティは昨年1月に日興コーディアルグループを買収し、5月に日興シティホールディングス(HD)を設立した。日本市場で攻勢に出ようとした矢先に金融危機が直撃。米政府から公的資金による資本注入を受け、世界規模でリストラを進めている。

 日本でも消費者金融から事実上撤退したほか、日興グループの人員削減も実施。さらに昨年末には日興シティ信託銀行を三菱UFJ信託銀行に250億円で売却することを決めた。

 日興シティHDのダグラス・ピーターソン会長兼社長は昨年12月に「日本の中核事業を売却する考えはない」とのコメントを発表し、日興を軸とした日本戦略を堅持する方針を示している。

 しかし、米国のシティ本体は公的資金の投入を受けたことで、政府の強いリストラ圧力にさらされている。シティ関係者からは「生き残るためには、『聖域』はなくなるだろう」との声も聞かれ、日興売却が俎上(そじよう)に上る可能性は否定できない。

 日興社内でも動揺が広がっている。日興は不正な利益水増しの発覚で信用不安に陥り、シティの傘下に入ることになったが、「自力再建も十分に可能だった」との不満がくすぶり続けている。シティの経営悪化で日本事業の再編など対日戦略の構築が遅れているうえ、グループ内の不協和音が広がれば、シティが日興売却へと傾斜していく可能性は高い。

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