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【ドラマ・企業攻防】ノムラ、悲願の米個人取引参入 巨大投信市場への一歩 (1/4ページ)
ノムラが帰ってきた−。約20年前、バブル経済をバックに、米ウォール街や英シティで急速に存在感を増し、グローバルプレーヤーに名乗りをあげた日本証券界の“ガリバー”、野村証券。その姿は「JAPAN inc.(日本株式会社)」の象徴だった。その後、バブル崩壊と日本経済の長期低迷と歩調を合わせるようにノムラは世界市場のローカルプレーヤーに脱落しかけた。だが、サブプライムローン問題で大きく傷ついた欧米金融機関を尻目に、日本のガリバーが米国で再び主役の座に挑もうとしている。米老舗証券、リーマン・ブラザーズの部門買収に踏み切ったノムラのもう一つの世界挑戦を検証する。
■「長年の夢」かなう
今年5月29日、野村アセットマネジメントUSAの篠原滋社長に、1本の電話がかかった。米国最古の日本株投資信託ファンド「ザ・ジャパン・ファンド」の取締役会が、野村ホールディングス傘下の資産運用会社である野村アセットマネジメントに、運用先を変更すると決めたことを伝えるものだった。
「これでようやくワールドカップに出られる」
昨年4月に現職に就いた篠原社長にとって、欧米の一流運用会社が競い合う巨大な米リテール(個人向け取引)市場への参入など、夢のまた夢だった。それは、いわば金融界のワールドカップ出場と同等の価値を意味する。
篠原社長は昨年夏、「1962年から日本株投資を続ける『ザ・ジャパン・ファンド』が、今のフィデリティから運用先の変更を検討している」との情報をキャッチしていた。
だが、これほど早く野村グループが「長年の夢」としてきた米国でリテール参入できる機会がめぐって来るとは思っていなかった。サブプライム問題の深刻化でチャンスが生まれたのだ。篠原社長は採用決定の喜びをかみしめる半面で「これからが大変だ」と気を引き締めた。
