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米政府系住宅金融会社の経営不安が表面化 金融市場に緊張走る
このニュースのトピックス:サブプライムローン
【ワシントン=渡辺浩生】米政府系住宅金融会社の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の経営不安が表面化し、金融市場に再び緊張が走っている。米紙が「政府が国有化検討」と報じたことで週末11日のニューヨーク株式市場は売りが殺到し、ダウ工業株30種平均は2006年7月以来約2年ぶりに1万1000ドルを割り込んだ。金融システム不安に発展する危険もあり、政府は、連邦準備制度理事会(FRB)による直接貸し付けも含めた救済策の検討を急いでいる。
11日付の米紙ニューヨーク・タイムズは政府が両社の国有化を検討中と報道、株式が無価値となるとの連想から売りが殺到、両社の株価は昨年のピークから80%下落し、過去16年で最低の水準に落ち込んだ。
「両社は住宅市場に重大な役割を負っている」(バーナンキ議長)。連邦法に基づき設立され、住宅ローンを買い取って証券化、住宅融資向け資金供給の循環をつくり、米政府の持ち家政策の促進という公的役割を担ってきた。保証・保有するローンは全残高の半数以上の約5兆ドルに上る。
しかし、低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題の深刻化で焦げ付きが住宅ローン全体に拡大し、両社の資産が劣化。3月末時点で両社の評価損は約110億ドルに上ったが、損失はさらに膨らんでいるとみられ、証券大手リーマン・ブラザーズのアナリストは7日、数百億ドルの資本増強が必要と指摘。これを契機に、経営不安説が広がった。
両社が資本不足に陥れば住宅ローンの買い取りや保証業務が困難となり、住宅ローン金利の上昇を通じて住宅市場が底割れするのは必至。両社が発行する住宅ローン担保証券の価値も急落して、投資家が損失を被り、世界的な金融危機に発展しかねない。