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りそな実質国有化から5年 先駆的なサービス次々打ち出す
りそなホールディングス(HD)に対する公的資金注入による実質国有化の決定から17日で丸5年。この間、JR東日本副社長から転身した細谷英二会長の下で、銀行界の“常識破り”とされるサービス改革を進め、黒字体質への転換を果たした。ただ、依然として2兆円を超える公的資金を背負ったまま。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で経営環境が厳しさを増す中、真の再生への道のりは平坦(へいたん)ではない。
東京都文京区にある本郷支店。番号札を引き、ソファで順番を待つ。番号が表示されたら、窓口で通帳や伝票を渡しまた待たされる−。銀行の店頭では当たり前だったそんな光景はみられない。
入り口近くの総合受付カウンターの女性職員が来店客に目的を尋ね、ATM(現金自動預払機)の利用を望まないお年寄りや通常のATMでは扱えない税金納付などを希望する顧客なら専用のATMコーナーに案内。ATMの操作も専用コーナーの職員が誘導してくれるので手続きは早い。
本郷支店は平成16年から導入を進める次世代型店舗の1つで、現在は200店を超える。本郷支店の小守祐一お客さまサービス部長は「経費削減とサービスの強化を同時に追求できる」と店舗改革の効果を強調する。
待ち時間の短縮、営業時間の延長、ATMの時間外手数料の無料化…。りそなは「銀行業から金融サービス業への進化」を掲げ、先駆的なサービスに次々と取り組んできた。細谷会長は「サービス改革を通じて傷ついたブランドの回復を目指した」と説明する。
一連の改革や大胆な経費削減策が奏功し17年3月期からは黒字が続く。
今後の最大の課題は約2兆3000億円の公的資金の返済。返済には株式市場に明確な成長戦略を示し、株価を上げることが不可欠だ。メガバンクのみならず、郵政民営化で誕生したゆうちょ銀行もリテール(個人金融)分野で攻勢を強めているだけに、改革の停滞は許されない。(本田誠)