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渡辺副総裁は国会不同意で混乱続く 日銀の正副総裁人事

2008.4.8 23:51
このニュースのトピックス景気

 日銀の正副総裁人事は8日、白川方明副総裁の総裁昇格が確定的となる一方、前財務省財務官、渡辺博史一橋大大学院教授の副総裁就任が国会不同意の方向となり、なお混乱が続く見通しだ。経済の不透明感が強まる中、執行部が固まらない日銀の一層の信認低下は避けられず、財務省とのパイプも失うことになれば政策運営への影響も必至だ。

 日銀総裁は、日銀と財務省出身者が交互に就任する「たすき掛け」が慣例の時期が長く続いた。受け入れる日銀の側は反発も強かったが、「あくまでトップに限定した話」と日銀幹部は指摘する。財務省出身者が執行部の一角に加わることは、日銀にも有形無形のメリットがあったからだ。

金融政策は日銀の専権事項とはいえ、企業や家計の経済活動への効果を通じて景気動向に直結するだけに、ときに政府や政治との摩擦も避けられない。そんな中、これまでも財務省OBが政府や与党とのパイプ役になり、「政策運営の地ならし」(日銀幹部)を担ってきた経緯がある。

 象徴的な例が、前副総裁の武藤敏郎元財務事務次官だ。一昨年の量的緩和政策解除とゼロ金利政策の解除、さらに昨年の追加利上げの際は、景気の腰折れを懸念する政府・与党と、日銀の間を水面下で奔走。両者の温度差を埋めつつ、政策変更の下地を作った。

まさに足元の経済もリスクが山積し、金融政策も岐路にさしかかっている。日銀の執行部の空席問題で市場の不安が高まる中、「接着剤の役割を果たす財務省OBの不在は、それだけでリスク」(エコノミスト)との指摘が強い。

今後の副総裁人事だが、総裁に昇格する白川副総裁が日銀出身、西村清彦副総裁は学識者出身であるだけに、日銀や学者の起用も難しい。財務省OBの芽がほぼ断たれ、副総裁人事自体も宙に浮いた格好で、日銀をめぐる不透明感はなおぬぐえない。

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