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日銀人事 白川“総裁”に期待と不安入り交じる声

2008.4.4 20:04
このニュースのトピックス景気

日銀総裁の空席問題をめぐり、政府・与党が総裁代行の白川方明(まさあき)副総裁の昇格を軸に最終調整に入ったことで、中央銀行のトップ不在という異常事態がようやく打開される可能性が高まってきた。日銀内部を中心に歓迎の声があがる一方で、総裁としての力量を不安視する向きもあり、「白川総裁」が実現しても前途多難な状況に変わりはなさそうだ。

福井俊彦前総裁が3月19日に退任し、戦後初の「総裁空席」という異例の事態に陥って約半月。国内外ともに経済が難しい局面を迎える中、新総裁の誕生を待ちわびる日銀にとって、事態の進展は朗報といえる。

白川氏が総裁に昇格すれば、速水優氏、福井俊彦氏と3代続けて日銀出身者がトップに就くことになる。しかも白川氏は企画部門が長く、量的緩和政策の解除から現在に至る日銀の金融政策の「背骨を作った人物」(幹部)とされ、行内からの支持も強い。

総裁代行としても国会対応などを無難にこなしたと評価は高く、日銀幹部は「総裁昇格はまったく違和感がない」と語る。副総裁との二足のわらじが解消され、負担が軽減されるとの見方があるほどだ。

ただ、ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次シニアエコノミストは「新たな候補を探すのが難しい中で、消極的選択という感は否めない」と指摘する。もともと政府が白川氏を副総裁に起用したのは、「総裁の補佐役として適任」(財務省関係者)と判断したから。トップとしての組織運営の手腕、総裁に不可欠な指導力などについては未知数だ。

国内経済の下振れ懸念が増す中、金融政策は利下げさえ視野に入る重大な岐路にさしかかっている。日銀総裁には政府や経済官庁、産業界との調整力、情報分析力が求められるため、金融界には「元財務事務次官の武藤(敏郎)前副総裁が政官界に太いパイプを持っていたのに比べて心もとない」との不安の声もある。

米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題で世界的な景気減速懸念が強まり、新総裁には海外の金融当局トップとの緊密な連携が求められる。その点、政府は国際金融の経験が豊富な渡辺博史元財務官(一橋大学大学院教授)を副総裁に起用する方向で、「うまくバランスがとれるのではないか」(矢嶋氏)との期待が高まっている。

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