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円高、原油高、株安の三重苦、企業も家計も悲鳴
円高、原油高、株安の“三重苦”が、回復を続けてきた国内景気に冷や水を浴びせている。企業業績は平成20年3月期まで6期連続増益となる見通しだが、急速な円高は自動車、電機など輸出関連企業を中心に業績悪化要因として働く。原油高によってコスト上昇は避けられず、来期については増益に黄信号がともった格好だ。ガソリン高や製品値上げを通じて家計への影響も懸念され、国内景気の先行きに対する不透明感が一段と高まってきた。
「ちょっと円高に触れ過ぎている。経営に与えるインパクトが大きい」。トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は13日、急激な円高に表情を曇らせた。トヨタなど自動車大手の大半は20年1〜3月期の想定為替レートを1ドル=105円に設定している。だが、トヨタの場合、1円の円高で年間350億円の営業利益が吹き飛ぶ。100円を割れば、2000億円程度利益が目減りする計算だ。
ソニーのように、すでに1〜3月期の業績予想を下方修正している企業もある。低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で、最大の輸出市場である米国の景気後退も現実味を増しており、日本経済団体連合会の御手洗冨士夫会長は、来期の企業業績について「増収減益の企業が増える」と予測する。
家計への影響も深刻だ。新日本石油は原油高を受けて、4月にガソリンなど石油製品の卸価格の引き上げを行う方針。ガソリンの小売価格は昨年12月に記録した最高値(1リットル=155・5円、全国平均)に迫る可能性もある。
相次ぎ値上げに踏み切っている食品各社では、原油高騰による輸送費や包装資材の高騰も大きな値上げ要因となっている。2月にビール類を値上げしたキリンビールの場合、19年の酒類原材料のコストアップのうち、5割弱が缶や段ボール箱など輸送資材分。原油高騰が続けば再値上げの可能性もある。
ガソリン高騰により、外出を控える人が増えたことで、流通や外食など郊外型の店舗では売り上げが落ちているという。こうした動きが企業業績をさらに下振れさせることも予想され、国内景気には腰折れの不安も強まっている。