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当局超えるサブプライム問題の深刻さ 欧米5中銀が追加協調の背景   

2008.3.12 00:38
このニュースのトピックス景気

欧米の主要中央銀行が11日、資金供給の拡大策を打ち出したのは、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題が、世界の金融当局の想定を超えるほどに深刻化したためだ。影響は実体経済にも及び始め、急速にドル安が進むなど金融市場が混乱するなか、協調資金供給によって市場参加者の不安を断ち切る狙いがある。

今回と同じ5中央銀行が昨年末に、米同時多発テロ以来の大規模な協調行動に踏み切った際、欧米の金融関係者は、「これで市場の動揺が収まるのではないか」(エコノミスト)との期待感を少なからず抱いた。

ところが、いったんは「短期市場は落ち着きを取り戻した」(日銀の稲葉延雄理事)ものの、証券化商品の値下がりなどで金融市場は不安定化。2月末から再び市場が収縮し、資金調達に苦しむ金融機関が欧米を中心に目立つようになった。金融機関の貸し渋りが企業の投資や個人消費を抑制し、世界経済を下押しする懸念が台頭、欧米の主要中央銀行は再びスクラムを組んで、景気の下支えに乗り出す必要に迫られた。

とくにサブプライム問題の震源地の米国は、利下げ効果に限界もみえ、金融緩和にもかかわらず、資金コストが増す。今回の措置は国債の大量貸し出しで資金流動性の上昇を促すが、直接資金を市場に供給しないため、当局も市中金利の低下を心配せずに済む。ただ、その効果は未知数で、サブプライム問題が今後さらに拡大すれば、もう一段の対応を迫られる可能性もある。

一方、今回の追加的な協調行動に、日銀は具体的に参加せず、前回と同様に支持を表明するのにとどまった。稲葉理事は「日本の市場は比較的落ち着いている」と説明するが、宙に浮く総裁人事問題と重なり、日本の金融当局の有事の危機管理体制に一抹の不安がぬぐえない。(柿内公輔)

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