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ネット証券、売買代金が初の前年割れ 松井は28%減

2008.2.5 18:21

 インターネット証券大手5社の平成19年の株式売買代金が、ネット取引が本格化して以来初の前年割れとなったことが分かった。新興企業向け市場の長引く低迷に加え、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)による混乱が直撃した。収益の柱だった売買代金の減少で、「株頼み」の収益構造からの転換を急ぐネット証券が増えそうだ。

 ネット証券大手5社の昨年の株式売買代金は前年比8・2%減の185兆円。最大手のSBIイー・トレード証券を除く4社が減少した。減少幅は松井証券が同27・9%と最も大きかった。

 株式売買代金は、規制緩和で10年5月に松井が国内で初めてネット証券業に参入してから、上昇基調だった。だが、昨年はサブプライム問題をきっかけに株価が大きく下がり、個人投資家全体の売買が同13・7%減の277兆円(東証、大証、名証、ジャスダックの合計)と低調。大手5社の株式売買代金の減少につながった。

 大手5社の19年4〜12月期決算は、投信信託や外国債券の販売、外国為替証拠金(FX)取引など株以外の分野を開拓したイー・トレード、松井、カブドットコム証券の3社が最終増益を確保し、明暗が分かれた。

 収益回復を目指し、楽天証券は若年層の顧客獲得に乗り出す。投信を重点商品とし、積み立て型の貯蓄性の高い商品を投入するほか、1000本の品ぞろえを目指す。国内最大級のオンラインショップを運営する楽天グループの集客力を利用し、ネット利用者に投資を促す考えだ。

 カブコムは3月にオークション方式の私設取引システム(PTS)の取引時間を日中にも広げ、「コストが安いというネットの特性を生かし、低手数料を武器に個人顧客を増やす」(臼田琢美常務執行役)。

 松井も、売買システムを改善しサービスを強化、既存顧客の取引量の拡大に重点を置き、ブランド力の浸透を図る。

 ネット証券各社とも株式市場に依存しない多角的な経営への転換が急務だが、大手証券のビジネスモデルと重なり、ネットの優位性を失う可能性もある。

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